2015年10月24日

今回のフォルクスワーゲンの話は、確かに打撃が大きいですね。私も古いフォルクスワーゲンに乗っていますが、車自体は悪くないと思います。ただ、こうした話が出てきちゃうと、TSIやFSIなどの技術についても何となく疑問符が付きかねない、「Made in Germany」に傷がつかないわけはないです。
メルセデスベンツの「最高か無か」とか、そういう思想自体、すごく好きではありますし、フォルクスワーゲンのようなハイブリッドやディーゼル以外の部分で独自のエンジン技術を開発してゆくスタイルも好きです。
さて、今回の件については、ロイターが図解で記事を載せています

  • アングル:VW問題、ドイツ経済にギリシャ危機以上の打撃
    • VWはドイツ最大の自動車メーカー。雇用も最大級で国内の雇用者数は27万人を超え、部品納入業者も加えればさらに膨らむ。しかし米当局の排ガス規制試験での不正が明らかになって23日にはウィンターコーン最高経営責任者(CEO)が辞任に追い込まれたことから、アナリストはドイツ経済への影響を推し量り始めた。
    • さらに自動車・自動車部品セクターはドイツにとって最も優良な輸出産業だ。昨年の輸出は2000億ユーロ(2250億ドル)と、全輸出の約5分の1を占める。
    • IW経済研究所のミヒャエル・ホイサー所長は「今回のスキャンダルを軽視できないのはこのためだ。ドイツ経済の核を直撃した」という。
というわけで、一大事です。
内容も、ソフトウエアが、ステアリング操作、エンジン回転数、温度などの挙動を総合的に判断して、「これは試験走行だな」と判断すれば、エンジンの出力を抑え排ガス(NOXでしょうか。)を抑えるように動くようです。ソフトウエアは通常の走行であることも判断できるようになっており、「これは通常走行だな」と判断すれば、エンジンの出力を上げて力強いトルクを発生するディーゼルエンジンの走りをすると。でも、排ガスはアメリカの基準の最大で40倍とのこと。
私の周りで、自動車部品会社に努めていたことがあり、こうした各国の規制状況や、規格に詳しい方がいますが、アメリカのNOX規制はとても厳しいそうです。日本も厳しいみたいですが。ただ、その方が言うには、だいたい3種類のソフトウエアを持ってくるらしく、通常走行、試験走行用など用意してくるそうです。

排ガス規制をとおす

以前も並行輸入業者の方と話していましたが、TDIを積んだAudiの車体を並行輸入する際に「なんとか、排ガス規制をクリアしたよ」と話していました。実際には、細かく決められた手順で走行シミュレーションを行うわけですが、やり方はあるわけですね。その方は、排ガス規制を通すための「コツがわかった」みたいなことを言ってました。
それでも、2015年の規制強化で今までのような高排出ディーゼルエンジン車は販売ができなくなるというのもあり、なんとか顧客を煽って売っていました。
何でも抜け道はあるわけですが、今回のVWの件はなぜこんなふうに明るみに出たのでしょうか。CEOが辞任、その他4名の取締役も辞任しています。当時TDIを開発する責任者も含まれているとのことです。クリーンディーゼルが本格的に市場に投入された時は、すごく期待しました。低回転からの力強いトルク、燃費性能、そもそもの燃料費のやすさ(アメリカでは、経由がガソリンの価格を上回ったという話も出ていました。)いいことづくしに見えました。マツダがSkyactiveを出した時も、すごい技術だと。元々、ヨーロッパのクリーンディーゼルも日野自動車が昔開発した要素技術が少なからず影響しているような話も聞いたことがあります。
車好きとしては、非常に残念ではありますが、VWは少し前から若干方向性が変わっていった気がしていたので、今の車は欲しいと思いません。エンジンはTouregとPheatonを除いてすべて横起き。MQBで統一されたシャシ構成。主力エンジンは1.4LのTSIツインチャージャーエンジンです。まぁ、個人的に悲しかったのは、愛車のパサートのラインナップにR36やW8のような高排出エンジンを載せて売り出す「変態マシン」を作らなくなったことです。友人のToureg W12 の迫力はすごかったです。先日、新しいB8に当たる最新のパサートに乗ってきました。1.4Lであれだけ走れば、確かに十分。だけど、どこか面白くない。実際、アクセルを踏んでもきちんと吹いてスピードは上がるのですが、「乗せられている感」はとても感じました。古いAudiの S4 4.2L を乗った時の感動のほうが良かった。機械に乗ってる、これでどこまで行こうか、という気にさせる車でした。
日常の足であることも必要だし、万能であり、必要十分であることは大切ですが、車がそもそも持っている、人間には出せない力強さと移動性能、「これがあるから、行けるんだ」という感覚を起こす車は非常に少なくなってしまった気がします。

株価も120ユーロを切ってます。もともと、利益率はそれほど高くない企業ですが、安定していると思います。今回の一見が出るまでは。

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